2013年5月17日

和歌山県北山村調査

皆様、おはようございますorこんにちはorこんばんは。

 ただ今大学院生1回の野口です。映画音楽聴きながら書いてます。スターウォーズEP7の行方が心配な今日この頃です。

 さて、去る4月29・30日に和歌山県の北山村というところに調査へ行ってきました。
北山村は、「和歌山県に属しながら、周囲を奈良県と三重県に囲まれており、市町村単位の飛地がそのまま領域になっている、日本では唯一の自治体である」(Wikipedia「北山村」より)だそうです。位置としては和歌山県と奈良県の県境にあります。
 噂にたがわぬ山間の地域で、道中(京都から4時間強)では道が上下左右に曲がりくねっていました。帰りに酔い止め薬の服用を忘れて乗車すると、あっという間に気分が悪くなりました。意識朦朧でした。

 調査メンバーは、大場先生を筆頭に、今年度の4月から特別研究員として来られた中西さん、M2宮下さん、M1今井くん、野口(私)、4回生の内田さん、大西さん、葉狩さん、橋本さんの、計9名でした。

 最初に訪れた家屋は、かつて歯医者を営んでおられたご家庭だそうで、広い敷地に大きな主屋と付属屋が数棟あり、皆で分散して調査しました。

宮下さん担当の蔵。
螻蛄羽(ケラバ;切妻屋根の妻側端部)の先に、長く垂れた板が付いているのが特徴的です。

こんな石積みの小屋もありました。



そして歯科医治療室!!!
現代のものと違い、何か物々しい雰囲気が感じられます。
実物見てないんで、写真見て言ってるだけですけど!

2日目に調査させて頂いた、2軒の家屋(下写真2枚)にも螻蛄羽に板が付いています。



 以下、調査以外の写真も。
戯れる4回生と男子面々(順に今井さん、中西さん、宮下さん)。






あと、近くのダムでできた湖がすごく独特な色をしておりました。



佇む今井さん。













最後は大場先生のおどけるお姿で。

この次はいよいよ毎年恒例、春のゼミ旅行の記事です!(多分!)
何やら面白そうな写真が、次から次へと撮られていたので、乞うご期待!!
(個人的に、今井さんのいじられっぷりには神懸かり的なものを感じざるを得ませんでした(笑)。)

M1 野口

2013年4月10日

福建福州市三坊七巷

中国福建シリーズ,
今回がラストです。



「三坊七巷」南后街という店の並ぶメインストリートから
脇に直行して延びる道の「坊」が3つ「巷」が7つです。





表のメインストリートは2010年に総新築したとのことで
土産屋や食事処がならび,大変にぎわっています。





一方,坊や巷に入ると
背の高い塀に挟まれて落ち着いた空間になっています。







今回はわりとゆっくり目の時間
夕暮れどきに行ったので,内部の見学はできませんでしたが,
マジックアワーの時間が楽しめました。











迫力満点のうだつ









時を経て趣の増した
とても凝っている木組










ベンガラ?の格子も目をひくものでした。






鏝絵のみごとなうだつ



福州市の中心部のなかで
表通りはともかく,歴史的な建造物がよく残り保存されています。
時間がなく,1つの巷しかみませんでしたが,
立地もいいので,また,福建にくることがあれば福州着発として
三坊七巷にもまた,来たいなと思いました。








最後になりましたが,
今回の調査では,匠工房の島田さんに同行していただきました。
その知見や,建築をみる視点はとても勉強になりました。
ありがとございました。

また,
この調査のコーディネート,案内,通訳は昨年に大場研究室に研究生で在籍していた
林并永さんがやってくれました。
毎度のことですが,段取り,調整がすばらしく,
とても快適に,おもしろく調査行うことができました。
さらに,そのために毎食事,失敗がないのですが
特に福州市では地元ということで,行きつけのお店に連れて行ってくれて
とても,いい食事を味わうことができました。
ありがとうございました。








今回もいい旅でした,宮下



2013年4月9日

福建蟳埔村蚵壳厝

まだ続きます,中国福建シリーズ
宮下です。
牡蠣の殻が積み上がっています。

これがあるのは福建省の沿岸部,泉州市です。
台湾と非常に近いようで,方言も台湾語にちかいそうです。

さて,上部の写真,これは
何かというと,
まあ,そんなに驚きでもないかもしれませんが,
壁です。
壁です
壁です




壁です






壁のスケールです







壁の断面です



牡蠣殻です。
大きいです




新築の牡蠣殻壁の住居


牡蠣の殻で作られた壁です。
壁用に使われる殻は大きいもので
今はもう,あまり穫れないそうです。
しかし,牡蠣の壁は現在進行形で建てられています。
古い壁を解体して牡蠣殻を取り出すそうです。






古い家屋の間取りは
三合院に準ずるようなもので,
内部の構造は木造の軸組です。
小屋組は意匠の凝ったものになっています。















ここでは,やはり牡蠣殻の壁が印象的で
それを保存,促進していこうとしているようですが

石や煉瓦のものでもいいあじ出している建築がありました。

























写真の煉瓦のものは100年前
石のものは30年くらいまえにいくらか建てられ始めたとのことでした。
新旧,牡蠣殻/煉瓦/石 それらが融合して,景観を生み出していました。